[ココロ・カラダ不思議つながり]7 パンツにつく黄色い液体は?


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Q.パンツにつく黄色い液体は?

 

 今日の質問は、何か黄色っぽい液体が毎日パンツについているんですけど何ですか? です。小学5年生の質問です。

A.涙と同じ、身体を守る

 

 女子の性器(足と足の間の呼び名)には三つの穴があります。1人っきりになれる場所で、鏡を使って見てみましょう。最初に見えるヒダのようなものを「大いんしん」、ヒラヒラと出ているヒダを「小いんしん」、ヒダの合わさったところにあるのを「クリトリス」と呼びます。クリトリスは元々ペニスと同じ部分なので、ぼっ起をします。ヒダの中の前の方の穴からは尿が出ます。後ろの方の穴からは便が出ます。両方の穴の真ん中からは、赤ちゃんが出てきます。この穴のことを膣(ワギナ)と呼びます。

 膣の長さは、自分の手の中指と同じくらいです。普段はピッタリと口を閉じていて、赤ちゃんが生まれるときだけ、直径10センチくらいに開きます。

 目にはいつも涙が出て、目をしっとりときれいに守っていますね。それと同じように、膣にもいつも「おりもの」が出ています。

「おりもの」は、思春期に入ると量が増えるので、下着について空気にふれると黄色く見えます。目にゴミが入ると涙がたくさん出て洗い流そうとするのと同じなので、おりものの量も観察してね。自分の周期で少し増えたり減ったりの変化があります。

 そういう日常の変化ではなく、急に量が増えるのは、病気の原因になる菌やウイルスなどが膣に入ろうとしていて洗い流そうとしているのかもしれません。2、3日で元の量に戻ればいいけど1週間も量の多い状態が続いたり、血液が混じって茶色くなったり、うみが混じって緑っぽくなったり、ヨーグルトのような白いモロモロした状態になったら大きなSOSなので、お家の人や保健室の先生にお話しして病院に連れて行ってもらいましょう。

 「おりもの」は涙と同じで、とってもきれいで身体を守ってくれる大切なものなんですよ。

徳永桂子(とくなが・けいこ) 思春期保健相談士。

 心が生きると書く「性」、心が生きて交わる・お互いの心を生かして交わると書く「性交」の漢字の通り、子どもたちがありのままの自分を肯定できるように。豊かなパートナーシップを築けるように。みんなで明るく肯定的に性について語れたらいいなと思って活動中。

 新報小中学生新聞に「ココロ・カラダ不思議つながり」を連載中。著書に「からだノート~中学生の相談箱」(単著)「LGBTなんでも聞いてみよう~中・高生が知りたいホントのところ」(共著)など。