ゆいレールが初の黒字 16年度、減価償却費が減少


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 沖縄都市モノレール(美里義雅社長、ゆいレール)は26日、2016年度決算を発表した。入域観光客の増加を受けて昨年の乗客数が過去最高を記録したことで、売上高に当たる営業収益は前期比7・6%増の35億8683万円と過去最高を更新した。過大な初期設備投資を毎年分割で処理する減価償却費が減少したことなどから、純損益は2億2053万円の黒字で、2003年の開業以来で初めてとなる単年度黒字となった。前期は2103万円の赤字だった。

 営業利益は4億4228万円、経常利益は2億6889万円で、ともに過去最高を更新した。美里社長は「直近までは赤字だったが乗客が増えて黒字に転換できた。これからさらに、長期的なサービスを提供して公共交通機関としての役割を果たせる」と話した。

 16年度の乗客数は前年度比7・2%増の1732万3988人、1日平均は同7・5%増の4万7463人。世界のウチナーンチュ大会など沿線でのイベントが天候に恵まれ、利用者も増えたことから、旅客運輸収入は前期比7・6%増の34億2231万円となった。広告収入などを含む運輸雑収は同8・1%増の1億6452万円だった。車両の修繕費用は前期比19・6%増の7億6098万円となったが、減価償却費は10・6%減の10億928万円だった。債務超過額は前期より8・6%減少した55億8879万円となった。

 今後について、美里社長は「まだまだ入域観光客は増加傾向にある。乗客数も伸びることを予想している」と述べ、好調に推移すると見通した。