亡き県人に平和誓う テニアンで戦没者慰霊祭


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テニアン島慰霊祭で犠牲者の冥福を祈る参加者ら=28日、テニアン島カロリナスの沖縄の塔(国際旅行社提供)

 アジア太平洋戦争の激戦地である米自治領のテニアン島で犠牲になった県人を鎮魂する「第40回テニアン島沖縄県人戦没者慰霊祭」(南洋群島帰還者会主催)が28日、テニアン島カロリナスの沖縄の塔で開かれた。地元からの参加者も合わせた約50人が参列し、亡くなった県人を追悼した。

 遺族代表としてあいさつした村濱千賀子さん(54)はテニアン帰りの県人の高齢化に触れ「テニアンに行くことが困難になってきているが、慰霊を続け戦争体験を未来に語り継いでいきたい」と、決意を追悼の言葉とした。

 英語と日本語を交ぜ、あいさつをした沖縄テニアン会会長の伊佐善亀さん(81)は「互いに多くの犠牲が生まれたが、憎むのではなく互いに反省しながら平和な世界を話し合いながら築いていく必要がある」と語った。慰霊祭の後には地元の人たちとの懇親会が開かれ、参加者らは親睦を深めた。