増谷2発 琉球快勝 藤枝MYFCに2―1 J3


社会
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 サッカー明治安田J3第10節は28日、静岡県藤枝市の藤枝総合運動公園サッカー場などで8試合を行い、FC琉球が藤枝MYFCに2―1で勝利した。琉球は3勝4分け3敗、勝ち点13で9位に浮上した。琉球はDF増谷幸祐が立ち上がりに先制、1―1の後半31分にも右コーナーキックに頭で合わせ決勝ゴールを決めた。琉球の次戦は6月3日午後2時から、セレッソ大阪U―23と大阪市のキンチョウスタジアムで戦う。秋田は鹿児島を1―0で下し、開幕から9戦負けなしの勝ち点23として首位を守った。2位栃木は相模原に0―1で敗れ、長野が富山を1―0で下して3位に浮上した。

(1)藤枝サ
琉球 3勝4分け3敗(13)
 2―1(1―1,1―0)
藤枝 2勝2分け5敗(8)
▽得点者【琉】増谷2(2)【藤】川島(1)
▽観衆 1141人

◇DF、攻撃で躍動

 相手の意表を突くロングシュートが弧を描いてゴールに吸い込まれた。立ち上がりからFC琉球のDF増谷幸祐が攻撃で躍動し、先制。その後同点に追い付かれた後に頭で合わせ決勝のゴールを決めた。DFとして人生初の2得点を挙げたヒーローは「我慢の時間が多かった」「苦しい試合を勝ち切れて良かった」と破顔した。

 前半6分、自陣のセンターサークル付近でDF濱田克大からパスを受ける前に、相手GKが前方に出ていることを視界に捉えた。右足を振り抜いた増谷。約60メートル先の相手ゴールに向かって大きな弧を描いたロングシュートはGKの頭上を越えた。

 前半終了間際に追い付かれて1―1で折り返す。後半31分には再び増谷が動く。MF田辺圭佑の右コーナーキックに合わせてボール下に駆け込むと、ヘディングシュートで勝ち越しの2点目をもぎ取った。

 チームとしては相手にボールを支配され、パスがつながらない苦しい展開が続いた。相手の8本のシュートに対し、計19本を放ったが、得点に結び付いたのは2本のみだった。金鍾成監督は「ペースは藤枝だった」と表情は硬かった。

 センターバックとして好守も見せながら、攻撃でも殊勲者となった増谷。「次も点を取って勝利を呼び寄せればいい」と意気込みつつ、「欲を出さず、チームのために頑張ります」とかぶとの緒を締め直した。

◇いい試合ではない
 金鍾成監督(FC琉球)の話 ペースは藤枝にあった。あまりいい試合ではなかった。前半は藤枝のゲームのつくり方に対する守備として、3バックから出てくるボールを積極的につぶしにいくことができず、攻撃もいつものようにはボールを動かせなかった。後半の途中から、藤枝が攻め切れずに奪ったボールから逆襲の形になっていき、ゲームがこう着した。勝利がどっちに転ぶか本当に分からないゲームになったが、結果的に勝てて良かった。