戦没教員ら追悼 不戦の誓い新た 那覇で教育関係慰霊祭


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戦没した子どもたちや教員を追悼する参列者=3日、那覇市の教育会館

 沖縄戦の犠牲となった教職員や児童・生徒を追悼する第64回教育関係戦没者慰霊祭が3日、那覇市久茂地の教育会館の教育関係戦没者慰霊室で開かれた。遺族や教育関係者ら約70人が参列し、志半ばで命を絶たれた教員や子どもたちのみ霊を慰め、不戦の誓いを新たにした。

 慰霊室では1944年に米潜水艦に撃沈された疎開船・対馬丸の犠牲者878人を含む7609人の教職員や児童・生徒の氏名が刻まれている。慰霊祭で参列者は黙とうした後、祭壇に献花し、戦没者を追悼した。有志グループ3人が追悼の歌として「月桃」など3曲を披露すると、涙を拭う人や、思いをはせた様子で、目を閉じて静かに聴き入る人もいた。

 慰霊祭には中高生の姿もあった。中学生を代表して献花した普天間中学校2年の桃原嬉(うれし)さん(14)は「私たち若い世代が沖縄戦について本で学んだり、体験者の話を聞いたりして、後世に伝えることが重要だと思う」と話していた。