【ドイツ】浴衣姿、仮装でにぎわう ライン河畔で「日本デー」


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ドイツ各地だけでなく近隣諸国からも多くの人たちが訪れてにぎわう「日本デー」=5月20日、デュッセルドルフ市のライン川沿いの遊歩道

 ドイツ西部デュッセルドルフ市の旧市街ライン河畔で5月20日、日本文化を幅広く紹介するイベント「日本デー/JAPAN TAG(ヤーパンターク)」が開かれた。毎年約70万人が来場するドイツ最大規模の日本関連イベントで、日本のアニメや漫画、ゲームの登場人物に仮装した人たちや浴衣姿の人たちで会場一帯が埋め尽くされた。

 ドイツ西部デュッセルドルフ市の旧市街ライン河畔で5月20日、日本文化を幅広く紹介するイベント「日本デー/JAPAN TAG(ヤーパンターク)」が開かれた。毎年約70万人が来場するドイツ最大規模の日本関連イベントで、日本のアニメや漫画、ゲームの登場人物に仮装した人たちや浴衣姿の人たちで会場一帯が埋め尽くされた。

 特設ステージではドイツ各地からのコスプレーヤーたちによるファッションショーやカラオケ大会が行われた。折り紙やお面を作る体験ブースや日本食の屋台、着物の着付けコーナー、空手など武道の演武もあった。日本の伝統文化からポップカルチャー、食など幅広いテーマでイベントが繰り広げられ、どこもにぎわっていた。

 日系企業が多く進出するデュッセルドルフ市には6500人を超える日本人が住み、ドイツ最大の日本人コミュニティーを有する。「日本デー」は2002年からの大型イベントで、今回16回目の開催を数える。ドイツ各地からだけではなく近隣諸国からの来場者もあり、イベントは定着しつつある。

 コスプレーヤーたちの堂々とした姿に中央駅や市内各地、電車内などでイベントを知らない人たちが驚いた様子を見せる風景も、毎年の風物詩となっている。「FREE HUGS」と書いたボードを持つ人も多く、ハグする人たちの風景やライン川沿いには芝生の上にピクニックマットを敷いてくつろぐ人たちの姿があった。イベントは各地のコスプレーヤーにとって再会の場となっており、互いのコスプレ姿をカメラで撮るなどして楽しんでいた。

 市内のショッピングセンターのショーウインドーには「JAPAN TAG」、「日本デー」などと表記されたり、漢字で「日本」と焼いたパンを飾り、ドイツにはないメロンパンを特別に販売する地元のパン屋もあったりと、市全体でイベントを盛り上げている。

 初夏のドイツでは、太陽が沈むのが遅い。夜11時すぎにようやく約30分間にわたる日本の花火がライン川上空に打ち上げられた。快晴に恵まれ夜空に打ち上げられた華麗な花火に、拍手や歓声が上がった。
 (田中由希香通信員)