“ムーチー三姉妹”美の競演 名護市内で華やかに咲く


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 【名護】梅雨入りとともにムーチー(鬼餅)を包む葉「ムーチーガーサ」として利用される、ゲットウとクマタケラン、アオノクマタケランの“ムーチー三姉妹”が名護市内で一斉につぼみを開き、美の競演で見る人を魅了している。

 ゲットウはムーチーガーサの人気ナンバーワン。草全体に強い芳香があり広い葉はムーチーの頃になると重宝される。黄色の花びらのように見える唇弁は仮オシベが変化したもの。花びらは光沢のある白。インド、中国に分布。

 クマタケランは畑の境界によく植えられている。花は斜上し、次第に倒れてくる。良い香りだが、ゲットウほど強くはない。葉は三種類の花の中では一番広い。唇弁は爽やかなクリーム色で、紅筋が流れる。

 アオノクマタケランは小ぶり。30センチほどの花茎を直立させ、ランのように美しい花を咲かせる。白色に薄い紅色を流し、上品さが漂う。いずれもショウガ科で殺菌効果がある。やんばるではおにぎりを包むのに利用されてきた。
(幸地光男通信員)