翁長知事、工事差し止め表明へ 辺野古新基地であす会見


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 誠二

 翁長雄志知事は7日夕、県庁で会見し、名護市辺野古の新基地建設で沖縄防衛局が県の岩礁破砕許可を受けずに工事を進めているとして、国を相手に工事の差し止め訴訟を提起する方針を発表する。5日の調整会議で正式決定した。県議会6月定例会で関連議案が可決されれば、閉会予定の7月14日以降に関係書類が調い次第、提訴する。同時に工事差し止めの仮処分も申し立てる。辺野古新基地建設問題は再び法廷に場を移す。

 県は事業者の沖縄防衛局に対し、岩礁破砕許可がことし3月末に期限切れを迎えたことから、同許可の更新を申請するよう求めてきた。一方、沖縄防衛局は現場海域の「漁業権が消滅した」として、県の岩礁破砕許可を得る必要はなくなったと主張している。
 県は防衛局に対して岩礁破砕許可の申請を求める行政指導を行ってきたが、6月1日に防衛局側が県に対して、重ねて申請は必要ないとの認識を示す回答を提出していた。
 これを受けて翁長知事は7日に会見し、差し止め訴訟の提起を発表することを決めた。関連予算は県議会6月定例会に提案する。【琉球新報電子版】