建設業に関心 600人 学生企業説明会 参加増53社


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前年から倍増の県内53社が参加した説明会で、学生らに話をする企業担当者=8日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター

 県建設業協会と県建設産業団体連合会(共に下地米蔵会長)は8日、2018年3月卒業予定の学生を対象にした「建設産業合同企業説明会2017」を宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで開いた。土木や建築、設備など県内建設関連に特化した合同企業説明会は昨年に続いて2度目で、参加企業数は前年の倍近い53社に拡大した。

 建設業界は公共、民間とも需要が拡大して好調が続いている一方、若年就業者の減少に伴って技術者不足と高齢化が進み、将来の担い手をいかに確保するかが課題となっている。

 下地会長は「県内企業は求人票の提出時期など採用活動が遅く、県外に多くの優秀な人材を流出させてきた。早めの説明会により、沖縄の学生に地元で働いてもらいたい」と述べた。

 工業高校や大学、専門学校などに呼び掛け、約600人が来場した。学生らは各企業のブースを回り、仕事内容や待遇、資格取得支援などの説明を聞いた。

 説明会に初参加し、3人の採用を計画しているという三善建設(西原町)の宮里佳斉社長は「この10年余は中途採用でしのいできた。即戦力にならなくても将来の中核を担う人材として新卒者をじっくり育てる原点に各社が戻っている。休日など今の若い人が志望する働き方に、業界も改善していかないといけない」と話した。