サンゴ礁保全活動認定へ 自然保護団体が意見交換


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サンゴ礁保全のための認定制度導入に向け議論を交わす参加者ら=3日、石垣市八島の国際サンゴ礁研究・モニタリングセンター

 【石垣】WWFジャパンとNPO法人石西礁湖サンゴ礁基金は3日、石垣市八島の国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターで、サンゴ礁保全の取り組みを認定する制度の導入に向けた意見交換会を実施した。環境保全活動に関わる事業者や行政担当者ら約20人が参加した。

 認定制度は一定の基準を設けた上で、サンゴ礁保全につながる取り組みを行う団体や事業所を評価する仕組み。WWFジャパンやサンゴ礁基金は2020年度の運用開始を目標に、今後制度設計を進める。

 意見交換に先立ち、WWFジャパンとサンゴ礁基金が16年秋~17年2月ごろに農漁業や観光関係団体などと実施した聞き取り調査について報告した。

 サンゴ礁基金の宮本善和理事は、どのような取り組みが認定制度の対象となるのかや、事業者側に取り組みを行う動機が生じる可能性があるのかなどについて説明した。

 意見交換会では、対象となる事業の範囲などについて議論された。認定対象となる事業者らも参加した上で議論を行う必要性も強調された。

 2016年には奄美から八重山諸島にかけての海域でサンゴの大規模白化現象が発生。日本最大のサンゴ礁海域である石西礁湖では90%以上が白化し、多くが死滅した。