捕って さばき 食べる 伊是名中生、無人島で野外炊飯


社会
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 【伊是名】伊是名村の無人島・屋那覇島で5月21日、伊是名中学校の生徒を対象にした体験学習「野外炊飯」(伊是名中学校主催)が開催された。同村の漁業者、消防団、保護者ら地域の人が協力し、無人島で魚を釣って調理することなどを通して伊是名村の自然の大切さを学んだ。

無人島で野外炊飯を楽しむ伊是名中の生徒ら=5月21日、伊是名村の無人島・屋那覇島

 体験学習は「1、2、3年生が共に活動することで全員の仲を深める」こともテーマになっており、事前に1~3年生で構成されるミーティングを重ね、野外炊飯の準備をしてきた。

 21日は風は強かったが、心配された雨は降らず、生徒たちは仲間と共になかなかできない体験を通して充実した時間を過ごした。

 獲物の収穫は、潮干狩り、磯釣り、追い込み漁の班に分かれて行った。班ごとに調理場所の確保、かまど掘り、まき集めをし、火も自分たちでおこして収穫した魚などをさばき、調理した。

 刺し身やみそ汁、バター焼きや唐揚げなど充実したメニューがそろい、班ごとに食事をした。3年の新城大和さん(14)は「火をおこしたり、大きな魚をさばいたりして楽しかった」と話した。

 3年の東江太陽さん(14)は「自然や命の大切さも分かった。縦割り班の作業もうまくできた」と話した。

 追い込み班に参加したカナダ・トロント出身の外国語指導助手(ALT)のアンナ・モデューニョさんは「沖縄の伝統である追い込み漁はとても楽しかった。またやりたい」と話した。

 引率した村出身で中学校用務の仲田まりさんは「潮干狩りであまり潮が引かず、狙ってた獲物がゲットできなかった」と悔しそうに話した。同じく村出身で中学校養護教諭の池原あさみさんは「子どもたちが追い込み、潮干狩り、釣りとそれぞれとても進んで取り組んでいた。魚を上手にさばける子も多くて驚いた」と話した。(比嘉陽子通信員)