翁長知事、大田昌秀氏の県民葬検討へ


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大田昌秀元知事の訃報に接し「心からお悔やみ申し上げます」と肩を落とす翁長雄志知事=12日午後、那覇市の県庁1階

 大田昌秀元知事の死去を受け翁長雄志知事は12日夕、沖縄県庁で会見し「これからも沖縄戦の実相を後世に伝え、平和創造のために中心になって活躍いただけると思っていたが、かなわぬこととなり残念だ」と哀悼の意を表した。大田氏の政治姿勢については「日本の安全保障は国民全体で考えてほしいというのは、大田元知事と流れるものは一つだ」と話し、保守革新の立場を超えて沖縄の要求は同じだと強調した。県民葬については「みんなに惜しまれて見送られる形をつくっていけるよう相談してやっていきたい」と話し、遺族らと相談した上で前向きに検討する考えを示した。過去には、知事を務めた屋良朝苗氏と西銘順治氏の県民葬が行われている。

 翁長知事は12日、浦添市内で執り行われた大田氏の通夜に弔問に訪れた。翁長知事は弔問後、記者団に「戦後の沖縄を背負い、大きな足跡を残した。偉大な政治家、学者だったことに心から敬意を表し手を合わせた」と、沈痛な表情で語った。