当直や作業、学習こなす毎日 海洋技術科船長コース3年 山下青空さん


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
「海邦丸5世」で六分儀を使い太陽の高度を測定する瀬戸口遙奈さん(右)、西銘千鶴さん=12日、フィリピンの東約1350キロの沖合(愛澤崇さん撮影)
 山下 青空(あおく)さん

 6月12日、海邦丸はフィリピンの東約1350キロ沖合いを航行中です。波はなく、3月の沿岸航海に比べて船酔いもなく、過ごしやすいです。辺り一面どこを見ても青い海と青い空が続き、唯一出会うのはイルカの群れくらいです。

 実習生は、船橋と機関室での見張り・点検を行う「当直」、甲板上で船体の手入れや漁具の準備を行う「作業」、船内の学習室で行う「学習」の3班に分かれて取り組んでいます。

 船長コースの当直では、六分儀という計器を使って太陽の高度を計り、そこから自船の位置を求めます。1人1時間交代で実際に操舵(そうだ)も行います。4時間立ちっぱなしでの操舵や見張りは慣れるまでは大変です。

 当直や作業、学習が終わるとサロン(食堂)に集まり食事をしたり、トランプやテレビを見て盛り上がったりしています。テレビと言っても電波がないため、録画やDVDの鑑賞です。

 船内での生活リズムにも少しずつ慣れてくると沖縄が恋しくなったり夏休みの話も聞こえてきたりしますが、まだまだ始まったばかりの遠洋航海、力を合わせて、より充実した思い出たくさんの実習にしたいです。