レスリング屋比久、全日本選抜V 初の世界選手権へ


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 誠二

 レスリングの世界選手権(8月・パリ)代表選考会を兼ねた全日本選抜選手権第2日は17日、東京・代々木第二体育館で男女計9階級を行い、男子グレコローマン75キロ級の屋比久翔平(浦添工高-日体大-日体大大学院、ALSOK)が阪部創(自衛隊体育学校)を5-1の判定で退けて初めての栄冠を手にした。昨年末の全日本選手権と2冠を果たし、世界選手権の初出場を決めた。県勢の世界選手権出場は、1989年、91年に出場した屋比久の父・保さん(北部農林高レスリング部監督)以来、26年ぶりの快挙となった。

 屋比久は初戦の櫻庭功大(拓殖大)をテクニカル(T)フォール3分59秒で下し、準決勝の澤田航(中京学院大)をTフォール52秒で下した。

◆父越えの先に五輪照準

75㌔級で優勝したALSOKの屋比久翔平(右)=17日、東京都の代々木競技場第2体育館(県レスリング協会提供)

 今年4月から、レスリングの猛者が集まるALSOKに所属した屋比久翔平が、社会人初の大会でも優勝をつかみ取った。昨年12月の全日本選手権に続いて優勝したことで、父の保さんに続き県勢2人目の世界選手権(8月・フランス)出場を決めた。父の最高成績は10位。「自分は3位以内でメダルを取る」と父の記録を塗り替える決意を示した。

 2015年のわかやま国体以来、常にグレコローマン75キロ級の頂点に君臨し続ける。決勝の相手もいまだ負けなしの阪部(自衛隊体育学校)。けん制から始まったがスタンドを得意とする屋比久が優勢を保った。「国内で優勝は当たり前」と覚悟を持ち挑み続ける屋比久。本大会でも快勝を続けたが「1回戦で2ポイント取られた。まだ自分に甘さがある」と完全勝利を貪欲に追求する。

 4月から社会人となり、自炊が始まった。「学食のありがたさ」をかみしめながら食事にも気を使う。自分をより見詰め直す時間も増えた。

 昨年はリオ五輪出場を逃し、涙をのんだ経験がある。世界を視野に入れると「自分はまだ下の方。だが、体をつくり、持ち味の前に出るレスリングからポイントにつなげれば表彰台も無理な目標ではない」。世界大会でもまれながら、目標とする五輪への階段を上っていく。