沖縄の次世代バス交通探る 内閣府が検討会設置へ


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 大城 誠二

 【東京】沖縄県内での先進的なバス交通システムの導入に向け、内閣府は「沖縄次世代都市交通システム検討会(Okinawa―ART)」を設置する。2019年度の基幹バスの導入に合わせ、バス自動運転の技術も取り入れながら、BRT(バス高速輸送システム)よりも定時性や定速性、速達性などを高めた都市交通システム(ART)の導入を目指す。

 7月以降に導入区間、利便性向上の方策などの議論を進め、本年度内に方向性をまとめる。検討会は内閣府や県、県警、バス事業者、琉球大教授らで構成するほか、アドバイザーとして交通工学や都市交通に詳しい東京大学生産技術研究所次世代モビリティ研究センターの大口敬教授や、横浜国立大の中村文彦副学長らが加わる。

 県内では、那覇市の通勤時間帯の道路渋滞が県庁所在地の中で全国一深刻となるなど、抜本的な対策が求められている。検討会発足に向けた今月14日の会合で、鶴保庸介沖縄担当相は「既存の公共交通システムを見て、バスの利活用を進めるべきとの結論に達した」と強調。その上で「沖縄で次世代の交通システムを、全国の嚆矢(こうし)となる仕組みを作れないか、遺漏なきよう進めたい」と語った。