米、オスプレイ墜落調査書提出せず 期限9月まで延長


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 誠二

 【東京】昨年12月に名護市安部で墜落した米海兵隊輸送機MV22オスプレイの米軍による事故調査報告書が、日米合意で提供期限になっている19日までに米側から日本政府に提出されず、9月まで提供期限が延長されることが分かった。県や名護市など地元自治体への公表が遅れる。

 墜落事故は昨年12月13日に発生し、日本政府は事故から6日後の昨年12月19日、日米合意に基づき米側に公表可能な報告書の写しの提供を求めていた。防衛省によると、報告書は19日の時点で米側から提供されていない。

 合意では提供要請から6カ月が経過した後は、提供期限が3カ月ごとに更新されるため、9月まで延長される。

 防衛省は事故調査報告書が提供され次第、県など関係自治体に説明するとしているが、19日時点で米側からの提供がないため、県や名護市への情報提供はできない。

 日米合意では提供要求から6カ月で準備ができない場合は米側が事故調査終了の見込みを提示することになっているが、それもない。

 米軍は事故原因が不明なまま「機体の安全性に問題がない」として、今年1月には事故発生時に実施していた空中給油訓練を含めて全面的に飛行再開しており、事故調査報告書にどのような内容が記載されるか注目が集まっている。