「沖縄戦風化させず」 東京弁護士会、都内で写真展


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沖縄戦当時の写真約60枚を展示した写真展=20日、東京都千代田区の弁護士会館

 【東京】6月23日の「慰霊の日」に合わせ、東京弁護士会(渕上玲子会長)は19日から東京都千代田区の弁護士会館1階で「沖縄戦写真展」を開催している。戦争の記憶を風化させないことが狙い。

 1945年の沖縄戦当時、壕の中で息絶えた住民の姿や米軍が壕に向かって火炎放射する様子など約60枚を展示している。東京弁護士会が沖縄戦の写真を展示するのは初めて。弁護士会館を訪れた多くの人々が写真に見入っていた。24日まで。

 東京弁護士会は「慰霊の日」に向けた取り組みの一環として、24日午後0時20分から弁護士会館で「2017沖縄シンポジウム 沖縄とともに-1945年6月23日を心に刻む」を開催する。辺野古の新基地建設を巡る裁判の行方などについて考える。

 東京弁護士会人権擁護委員会沖縄問題部会の藤川元部会長は「沖縄は本土決戦に向けた時間稼ぎのための捨て石にされた。今の辺野古新基地建設も本土のための捨て石にしていないかと、本土の人々に問いたい。自分のこととして考えてほしい」と語った。

 写真展は、12日に亡くなった大田昌秀元県知事が理事長を務めていた沖縄国際平和研究所の協力で実現した。写真展の趣旨説明板で渕上会長は大田氏への追悼の言葉を寄せた。