「辺野古建設中止を」 ラブソン氏が米紙に寄稿 沖縄の訴えなど紹介


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スティーブ・ラブソン氏

 【ワシントン=座波幸代本紙特派員】米ブラウン大のスティーブ・ラブソン名誉教授は21日、バージニア州の地元紙「リッチモンド・タイムス・ディスパッチ」(電子版)に沖縄の米軍基地問題の現状について寄稿した。日米両政府が進める名護市辺野古への米軍普天間飛行場移設や、高江、辺野古での市民の抗議運動、米兵などによる女性暴行事件を伝え、「米国とアジアの同盟国のためにも、基地建設は中止されるべきであり、沖縄の海兵隊の多くは他の場所に移すべきだ」と指摘した。

 「沖縄は米国の基地建設に一層反対する」と題した寄稿文には、沖縄の人々が国政、地方選挙を通して基地負担の軽減を訴えてきたことなどを伝えた。また、市民の抗議運動に対する機動隊の押さえ込みや基地建設反対運動のリーダーの長期拘留があり、米軍に対する抗議運動は一層高まっていると指摘した。

 ネット上で読者からのコメントが書き込まれ、「米兵による女性への暴行事件は、それだけでも沖縄の住民が基地に反対する正当な理由だ」「米軍はあまりに多くの基地を持ち過ぎだ」などの感想が寄せられた。

 海洋生物学者のキャサリン・ミュージックさんもコメントし、「辺野古移設は、日本で最も美しく、唯一残っている多様なサンゴ礁の生態系を破壊するだろう」と警鐘を鳴らした。