企業への融資 ネットで仲介 ZAIZEN、沖縄初


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 金融商品取引業のソーシャルバンクZAIZEN(浦添市、宮城左門社長)は、インターネット上で出資金を募集して企業などに融資する「ソーシャルレンディング」のサービスを7月にも開始する。銀行などの金融機関を介さず、資金の貸し手と借り手を同社が仲介して融資を実行するため、迅速な資金提供が可能になる。県内企業が同サービスを行うのは初めて。

 宮城社長は「迅速な資金調達で借り手側のビジネス展開も早くなる。沖縄の経済にとってメリットは大きい」と話している。

 「ソーシャル―」は資金を必要としている借り手と資金の貸し手を、インターネットを活用して結び付ける。借り手は必要としている金額や金利などを提示する。サービスを運営する会社が専用サイトでこれらの条件を紹介し、貸し手は自らの希望に合う案件に融資する。貸し手は出資案件の金利などに応じて、分配金を受け取る。

 ZAIZENは同サービスを運営するために必要な第二種金融商品取引業の登録を9日に済ませた。今後、専門サイトを立ち上げてサービスを始める。

 県内だけではなく、県外の融資案件も積極的に紹介していく。アジア地域への融資など、海外への展開も視野に入れている。

 宮城社長は、借り手が資金を調達することで、ビジネス機会の拡大や雇用の創出などにつながると期待を示し「沖縄の経済が活発になる。金融の新たなモデルでビジネスの領域を広げていきたい」と述べた。