本部、粘り勝つ 夏の甲子園沖縄大会第4日


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 高校野球の第99回全国選手権沖縄大会第4日は24日、宜野湾市立野球場など3球場で1回戦9試合を行った。本部は6―5で中部商を撃破し、具志川商業は延長十二回の末、6―3で陽明を退けた。コザは10―7と名護との点の取り合いを制した。知念は4―2でKBC未来に競り勝ち、豊見城南は3―1で美里を振り切った。糸満は西原を6―2で破った。未来工科は7―0で北谷を、浦添商業は13―1で石川を、普天間は9―2で北部農林をそれぞれコールドで下し、2回戦に駒を進めた。大会第5日は25日、同球場など2球場で1回戦4試合を行う。

◆仲田 投打で引っ張る/六回、チーム一丸の猛攻

本部―中部商 完投した本部の仲田怜=24日、北谷公園野球場(崎原有希撮影)

 「やっと1勝をプレゼントできた」。校歌が流れ出すと、本部バッテリーの瞳には光るものがあった。部員19人で71人の部員を擁する中部商との競り合いを制し、4年前に赴任した宮城岳幸監督へささげる夏の初勝利。込み上げる喜びで胸はあふれた。

 九回2死二塁、1点リードの場面。2ストライクと打者を追い込み、主戦の仲田怜は捕手・宮里優志主将と共に勝負球に真っすぐを選んだ。思い切り投げ込んだ自信のあるボールで中飛に打ち取り、接戦に終止符を打った。

 仲田は4番としてもしっかり仕事した。二回先頭で打席に立つと内角の直球を捉え、左中間に抜ける三塁打を放ってチャンスをつくる。金城叶の適時打で、先制の生還を果たした。

 各打者とも粘り強かった。点の取り合いとなり、五回に2―2の振り出しに戻ったが、六回に打者一巡で4点を奪い、引き離した。チーム一丸での猛攻だった。

 数週間前の練習試合では中部商に0―5で完敗した。相手投手攻略へ、タイミングの取り方など打撃を改造し、奏功した。

 指揮官は初戦突破に「感無量」とうなずきつつも、バント失敗やフライアウトなど、初戦で出た課題の修正を掲げ、次に向かう。(崎原有希)

<きのうの結果>
▽1回戦
具志川商 6―3 陽明
   (延長十二回)
豊見城南 3―1美 里
糸満 6―2 西原
普天間 9―2 北部農林
  (七回コールド)
知念 4―2 KBC未来
コザ 10―7 名護
浦添商 13―1 石川
  (六回コールド)
美来工科 7―0 北谷
  (七回コールド)
本部 6―5 中部商

<きょうの試合>
【宜野湾】9時
首里東―嘉手納
宜野座―名護商工
【コザしんきん】9時
南風原―沖高専
那覇工―北山