【キラリ大地で】アメリカ 三線通じ、沖縄が特別に 米大学生 ヘレン・フルゲンさん


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県人会活動 生き生きと

北米沖縄県人会事務所で山内優子オフィス・マネジャー(左)と談笑するヘレン・フルゲンさん=4月、米カリフォルニア州ガーデナ市

 ヘレン・フルゲンさん(20)は米カリフォルニア州立大学ロングビーチ校の学生である。父、古堅真佐樹さん(51)と埼玉県出身の母恵美子さん(53)との間に米国で生まれた2世になる。元北米沖縄県人会長の古堅ロバートさんは叔父に当たる。フルゲンさんの将来の夢は栄養士になることだ。

 フルゲンさんは現在、石原春雄琉球民謡教室で三線を習っている。三線を習う以前は、沖縄と本土の人たちの違いに気付かなかった。しかし、三線を通して琉球民謡を2年間習い、さらに県人会に出入りするようになって、沖縄がどんなに「特別」なのか分かるようになったという。「日本に旅行する時は必ず沖縄へ行き、美しい自然と海の香りを胸いっぱい吸って、温かい沖縄の人々に触れることにしている」と笑顔で話した。

 また沖縄の文化に触れ、おいしい食べ物を食べ、特別な音楽などに接すると「心が和やかになり、自分がウチナーンチュの一人であることに誇りを感じる。何よりも沖縄の人々のホスピタリティーが大好きだ」とも話した。

 南カリフォルニアに位置するガーデナ市の県人会事務所からフルゲンさんの自宅は近い。毎週金曜日には県人会事務局長の山内優子さん(46)のアシスタントとして働く。また、県人会事務所が特別に忙しい時も手伝っている。県人会が実施する新年会、ピクニック、バザーなどのボランティアで生き生きと活躍する。特に若いヘレンさんから出てくるいろいろなアイデアが県人会の運営に生かされ、計り知れないほどの進展をもたらしている。会員からも高く評価されている人物の一人だ。

 趣味はテニスと海の写真を撮ることだ。沖縄のコバルトブルー色の海はとてもすてきで「世界に誇れるのではないか」と強調した。2歳上の姉、8歳年下の弟と父母の5人家族、幸せな日々に感謝しているようだ。(当銘貞夫通信員)