「排ガス嫌なら抗議やめろ」 警備部長 辺野古の排除対応容認


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 県警機動隊が米軍キャンプ・シュワブゲート前で抗議する市民らを排除した後、エンジンをかけた警察車両の横に長時間市民らを留め置いていることについて、県警の重久真毅警備部長は「(警察車両の)排ガスを吸いたくなければ、違法行為をやめていただくことだ」と、県警による市民“制裁”を容認する見解を7日までに示した。

 弁護士は「違法行為に罰を下すかは裁判所が決めるものだ。警察が制裁を課す法的根拠はなく、傷害罪に該当する」と指摘している。

 6日、県議会総務企画委員会で比嘉瑞己氏に答弁した。比嘉氏が「市民を排除した後、1時間近く排ガスを吸わせていいのか」と質問したところ、重久警備部長は「排ガスを吸いたくなければ違法行為をやめていただくことかと(思う)。違法行為を繰り返させないために必要な権限を行使する」と答えた。

 小口幸人弁護士は「国民の生命、身体を守るのが警察の最大の責務であり、警察法でもそう規定されている。警察による制裁を是認する人が県警の要職に就いているのは問題だ。警察の役割について根本的に理解を間違えているとしか言えない」と指摘した。