警察官、空手熱高く 本部長ら幹部も研さん


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松崎賀充教士八段(手前中央)の指導の下、空手の稽古に励む県警職員ら=那覇市泉崎の県警本部

 沖縄伝統空手の継承や鍛錬のため、沖縄県警の警察官らが仕事後や休日に那覇市泉崎の県警本部武道場で自主的な空手の稽古をしている。上地流や剛柔流の3グループが週1~2回ほど、5~10人以上が参加し日々研さんを積む。

 赴任先の県内各署で約10年指導してきた刑事部の松崎賀充(よしみつ)捜査第一課長(55)=上地流空手道拳優会教士八段=の下では、道着に身を付けた警察官らが真剣な表情で形に汗を流していた。松崎さんは「空手で精神力が鍛えられる。また発祥の地で空手が普及することは意義がある」と強調する。

伊敷幸敏教士八段(手前中央)から指導を受ける池田克史本部長(左から2人目)ら=那覇市泉崎の県警本部

 また県警の警察学校で空手を教えてきた地域課の与儀実勝自動車警ら隊副隊長付(48)=沖縄剛柔流空手道協会七段=は、同僚の要望を受け6月から稽古を開始。「気遣いや礼儀が学べ、交流も生まれる」と話す。

 警察庁から出向する警察官らも空手を学ぶ。講師として招かれた伊敷幸敏教士八段(67)=剛柔流国際空手古武道連盟副会長=は「伝統を学び帰ってほしい」と願う。指導を受ける池田克史本部長(51)は「空手の形を覚えるのは難しく、きれやスピードもまだまだです」と向上心を見せた。