米軍、300ページ超を非公開 情報開示に消極姿勢


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一部が黒塗りで公表された米軍事故調査報告書

 オスプレイ墜落事故について、米軍がまとめた218ページにおよぶ事故調査報告書では、事故の発生前や、発生時、起きた後の経過について記述しているが、それを踏まえた「意見」や「提言」については、全て「黒塗り」にされた。また事故についての面談や証言記録など300ページ以上の資料は、そもそも米国法令に基づき公開すらされず、米軍の情報開示に消極的な姿勢が際立った。

 報告書は、搭乗員5人のこれまでの訓練経験や、事故前の72時間、事故発生時の飛行訓練、発生後の救出などについてまとめている。時間軸に沿って報告しているが、各資料の固有名詞や機密情報などが黒塗りとされているほか、事故を踏まえての「意見」や「提言」は、ほぼ5ページにわたり真っ黒だった。

 報告書には、事故にまつわる面談や証言、訓練の記録など56におよぶ資料も別添された。しかし20以上の資料は米国の政府の記録や資料の公開について定めた「情報の自由法(FOIA)」に基づき、「法令に基づき公開しない」旨が書かれた1枚の紙がそれぞれ添付されただけだった。公開されなかった資料は300ページ以上となるほか、飛行に関するエクセルデータやマニュアル、ビデオ資料なども公開されなかった。

 公開された別添資料でも、所々黒塗りされているほか、飛行関係資料などは全て黒塗りされていた。