「中国と違う」 観光客、選挙に驚き 初の週末 各候補、訴え熱く


この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦
候補者の握手に応じる女性=14日、沖縄本島内(画像を一部加工しています)

 衆院選公示後、初めての週末となった14日、沖縄県内の候補者は多くの有権者にアピールしようと、人が集まる商店街やイベント会場などに繰り出した。選挙区内の離島に足を伸ばして、有権者と触れ合う候補者の姿もあった。買い物客や住民らと握手を交わしたり、政策ビラを配ったりして、1票をたぐり寄せようと懸命に駆け巡った。

 那覇市中心部の公設市場周辺の商店街には昼すぎ、複数の候補者がわずかな時間差で訪れ、陣営スタッフらと練り歩いた。飲食店や洋服店、土産物店などの店員に声を掛け、一人一人と握手をした。

 ある候補者はイメージカラーの鉢巻きを締め「ここは沖縄の経済・観光の中心地。市場の活性化にも一生懸命取り組みたい」と力説。その約30分後には、別の候補者が「消費税が10%に上がったら、財布のひもが締まって消費が冷える。年金暮らしのお年寄りも大変だ」と訴えた。

 土産物店の女性店員(65)は「沖縄は最低賃金だけれども、物価は本土と変わらない。選挙や政治で、沖縄を良くしてもらいたい」と期待した。

 そろいの色のシャツを着た陣営スタッフらが練り歩き、所々で街頭演説する光景に、珍しそうにカメラを向ける外国人観光客の姿も。中国人男性は「中国とは全然違う」と驚いた様子だった。

 本島中北部のある候補者は、午前中から船で離島へと渡り、農作業する住民らと触れ合って支援を呼び掛けた。ほかの候補者は、モータースポーツのイベントやバーベキュー大会に参加。別の候補者は地域のゴルフ大会や祭りに顔を出し、浸透を図った。

 本島南部では複数の候補者が同じ離島に足を伸ばした。それぞれ地域の総決起大会を開き、離島を舞台に支持拡大に駆け回った。