全国青年司法書士協議会(全青司)と県司法書士青年の会は、辺野古新基地建設を止めるため、世論の関心を高める方策を話し合うシンポジウムを17日、那覇市おもろまちの市職員厚生会館で開いた。全青司は今年2月、辺野古新基地建設工事を中止した上で、全国の自治体を候補地として国民全体の議論を深めることを求める会長声明を出した。シンポジウムでは、県内在住の小口幸人弁護士と、ノンフィクションライターの渡瀬夏彦さんらが登壇した。県内外の司法書士ら約70人が参加した。
小口弁護士は「司法修習生の時、初めて沖縄の新聞を読み本当に驚いた。沖縄と本土では圧倒的な情報格差がある」と述べ、本土の人の関心が低い背景には、メディアで報じられる情報量の違いがあると指摘した。
渡瀬さんは自らが衝撃を受けたきっかけとして1997年、海上ヘリ基地建設の是非を問う名護市の住民投票で賛成と反対に加え、条件付き賛成と反対の四者択一だったことを挙げた。「政府がここまでずる賢い手段を使って民意をねじ伏せたいんだと、むしろ残酷さを感じた」と語った。渡瀬さんは「常に思っているのはメディアの情報量が少ない東京の友人に向けて何が伝わるのか、伝えられるのかということ」と述べた。