米軍部品落下 被害保育園に中傷「自作自演」 電話やメール十数件


この記事を書いた人 Avatar photo 島袋 貞治
米軍ヘリ部品落下問題で保育園のトタン屋根についたくぼみ。部品が見つかった場所から約3メートル離れていて、落下時に付いた痕の可能性がある=沖縄県宜野湾市野嵩の緑ヶ丘保育園

 米軍ヘリの部品が沖縄県宜野湾市野嵩の緑ヶ丘保育園の屋根に落下した問題で、保育園に対し、米軍ヘリから落下したとの話が「自作自演だろう」といった誹謗(ひぼう)中傷の電話やメールが十数件寄せられている。沖縄県や県議会に要請した神谷武宏園長が明らかにした。神谷園長によると、米軍がヘリからの落下の可能性を否定した8日以降に嫌がらせが始まった。「うそをつくな」などの電話やメールがあった。電話だけで約10件あったという。

 神谷園長は「朝の忙しい時間に電話が鳴って、取らないわけにもいかないので出ると、嫌がらせの電話だった。父母が一丸となって乗り越えていこうとしている中、このようなことがあると父母らも怖くなる」と不安な表情で語った。

 園では7日午前、米軍ヘリが通過した後に「ドーン」と音がして、屋根に米軍ヘリの円筒状の部品が見つかった。園のトタン屋根にはへこみが2カ所見つかり、落下時にできた可能性がある。

 県の騒音測定局でも同じ頃に2度衝撃音が観測され、CH53大型ヘリが通過しているのが撮影されている。保育園のトタン屋根には2カ所、へこみが残っているのが見つかっている。

 当時園内にいた園児らは、衝撃音に「わー」「怖い」と悲鳴を上げる子どももいた。