風刺漫才に反響 ウーマンラッシュアワー 基地は日本全体の問題「米より沖縄に思いやりを」


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風刺するネタを披露したウーマンラッシュアワーの村本大輔さん(左)と中川パラダイスさん(吉本興業提供)

 17日夜にフジテレビ系で全国放送された番組「THE MANZAI 2017」で、吉本興業所属のお笑いコンビ「ウーマンラッシュアワー」の村本大輔さん、中川パラダイスさんが辺野古や高江の基地建設問題や原発などの状況を強烈に風刺する漫才を披露した。インターネット上で反響が広がっている。

 沖縄ネタでは基地問題に触れ「それらは沖縄だけの問題か?」「いや、日本全体の問題」と提起した。

 次々に質問する村本さんに中川さんが答える形式。東京五輪は「日本全体が盛り上がる」と指摘した上で「沖縄の基地問題は沖縄だけに押し付ける」「楽しいことは日本全体のことにして」「面倒くさいことは見て見ぬふりをする」と全国的な無関心を風刺した。

 日本が在日米軍に思いやり予算9465億円を払っていることに触れ「アメリカに思いやりを持つ前に」「沖縄に思いやりを持て!」と叫んだ。

 村本さんは出身地の福井県おおい町や周辺に4基の原発があることに触れ、東京五輪で豪華な競技場を建てる前に「被災地に家を建てろ」と強調した。

 村本さんのツイッターには「どれだけ無関心だったか改めて自覚した」「漫才じゃなく主張」などコメントが相次ぐ。村本さんは「おれが漫才で言ってるのは無関心層への攻撃で見て見ぬ振りせず一緒に考えよう。沖縄以外は、代わりに基地置いてもらってる自覚を持てよってこと」と投稿した。今回のネタについて村本さんは「被災地や沖縄でこの漫才をやった時に地元の人が涙流して『嬉しい』と言われた。全国ネットで日本中の人にこの街のことをふれさせると約束したから」と明かしている。