高江ヘリパッド発着場、米で反対 カリフォルニア州のバークレー議会、連帯決議


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 【ワシントン=座波幸代本紙特派員】米カリフォルニア州のバークレー市議会は19日、東村高江でのヘリパッド建設と訓練に反対し、沖縄県民と連帯する決議案を可決した。高江のヘリパッド建設・訓練反対の決議は米地方議会で初めて。やんばるの森の世界自然遺産登録に向けて、環境団体などが米軍や米政府に要求している内容について、同市議会も賛同する。

 バークレー市議会は2015年9月に米地方議会で初めて、米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対する決議を可決し、マサチューセッツ州のケンブリッジ市議会などにもその動きが広がっている。

 決議文は、環境団体などへのほか、カリフォルニア州選出の上下院連邦議会議員、マティス国防長官、ティラーソン国務長官らへの送付を予定している。

 決議文では、やんばるの7800ヘクタールの土地を北部訓練場として使用し、山火事や米軍機の墜落事故などが起こってきたと指摘。日米両政府は同訓練場の一部返還とともに新たに六つのヘリパッドを建設することで合意したが、建設場所は生物多様性に富んだ場所で、絶滅危惧種の貴重な生息地であると指摘した。

 退役軍人らでつくるベテランズ・フォー・ピース(VFP)がバークレー市で16年8月に開催した総会で、高江ヘリパッド建設再開緊急反対決議を採択し、米政府と米軍に辺野古の新基地建設と高江のヘリパッド計画の放棄を促したと言及。ヘリパッド建設に反対する市民やVFP琉球沖縄国際支部、環境NGO、市民団体を支援すると表明している。