「本はこちらニャ」 沖縄県立図書館、猫が一日館長に


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地下書庫でたくさんの蔵書を見て目を丸くする津覇にゃんにゃん丸館長=22日、那覇市の県立図書館

 「猫の日」の22日、沖縄県立図書館は、猫を一日館長に任命した。就任したのは、那覇市松尾の和陶磁器店で飼われている雄猫の津覇にゃんにゃん丸。にゃんにゃん丸“館長”は働く職員を「ニャー」と激励。職員や図書館を訪れた親子連れに笑顔が広がった。

 にゃんにゃん丸は昨年、陶磁器店主の津覇綾子さんの友人により生後2カ月で保護された。穏やかな性格で、普段は津覇さんの店で店番をしている。にゃんにゃん丸に去勢手術を行った獣医師の伊良波千景さんが県立図書館職員の仲尾涼子さんと友人だったことから館長就任が決まった。

 この日、新垣忠館長から一日館長の辞令とネクタイの首輪を付けてもらったにゃんにゃん丸は、一般の市民らとバックヤードツアーに参加。膨大な本の量に驚いた様子で目を丸くしていたが、次第に本の管理に適した涼しい気温と湿度にリラックスした様子だった。

 県立図書館では、野良猫に避妊去勢手術を施し、不要な繁殖や殺処分を減らす活動(TNR活動)を行う団体と協力し、3月5日までパネル展や猫に関する本の貸し出しも行っている。県立図書館の仲尾さんは「図書館で猫のTNR活動も知って学んでもらえればうれしい」と話した。