青い海を断つ泥路 辺野古沖合で米軍水陸車訓練


この記事を書いた人 Avatar photo 島袋 貞治
真っ青な海面を水しぶきを上げながら沖合いに向かう米軍の水陸両用車=27日午前11時24分、沖縄県名護市辺野古(小型無人機で撮影)

 沖縄県名護市辺野古にある米軍キャンプ・シュワブ周辺海域で27日、水陸両用車を使った米軍の訓練が確認された。キャンプ・シュワブの浜辺に10台が並び、一定の間隔を空けて沖合に向けて出発していた。

 水陸両用車は黒煙をまき散らしながら、新基地建設が強行されている埋め立て工事現場近くを通過し、沖合で波しぶきを上げながら方向転換するなど訓練を実施。1時間ほどでシュワブ区域内の浜に戻った。

 小型無人機からの画像を見ると、スクリューで底の砂をかき上げたためか、砂が一直線に浮き上がり、透明度が高い真っ青な海が茶色く濁っていた。

 ダイビング・チーム代表の牧志治さんは「海底の海草を根っこから引き裂いている。ジュゴンが食べる海藻もキャタピラで踏みつけている」とし、環境破壊を危惧した。

 日本自然保護協会の安部真理子主任は「日米地位協定に基づく提供水域だからといって、沖縄県が大切にしている環境区域で、このような訓練を行うのは環境上問題だ」と指摘した。