「申し訳ない思いでいっぱいだった」 前沖縄防衛局長の井上衆院議員、地位協定の改定訴え 立場変わり一転


この記事を書いた人 Avatar photo 島袋 貞治
前沖縄防衛局長の井上一徳衆院議員

 【東京】地位協定改定にぜひ一緒になって取り組みたい―。20日の衆院安全保障委員会で、前沖縄防衛局長の井上一徳衆院議員(希望)が河野太郎外相にこう訴え掛ける一幕があった。

 井上氏は、2016年の元米海兵隊員の軍属による女性暴行殺人事件当時、沖縄防衛局長として対応に当たった。20日の質疑では、冒頭から事件に言及し「悲痛の涙であふれ、痛ましく、私自身が申し訳ない思いでいっぱいだった」と振り返った。

 防衛局長着任前、地位協定については改定ではなく運用改善で対応してきた政府の立場を理解していたといい、実際の事件・事故に接する中で「日米安保体制を安定的に運用していくためには、やっぱり地位協定の改定に取り組む必要があるのではないかと思うようになった」と明かした。

 井上氏は、昨年衆院選に出馬する直前まで役人として仕えた小野寺五典防衛相にも地位協定を巡る問題をただした。踏み込んだ答弁はなかったが、その後に質疑に立った県出身議員らの追及の励みにもなったようだった。