2氏奔走、沖縄市長選告示へ アリーナ建設、福祉政策など争点


この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦

 22日投開票の沖縄県沖縄市長選が15日、告示される。2期目を目指す無所属現職の桑江朝千夫氏(62)=自民、公明、維新推薦=と、無所属新人で前市議の諸見里宏美氏(56)=社民、共産、社大、自由、民進推薦=が立候補を表明しており、一騎打ちになる公算が大きい。

 1万人規模の多目的アリーナ建設の是非と待機児童問題が主な争点。それぞれ経済振興や子育て支援、基地問題などについて訴える。3月に入ってから市議会野党と県議会与党による新人擁立が決定した短期決戦で、両陣営の支持者らも精力的に前哨戦を展開してきた。主な政策を紹介し、両陣営の動きをまとめる。

 与党市議16人の支持を受け、「さらに前へ!もっと前へ!」を合言葉に市政継続を訴える桑江氏の陣営。選対本部長に花城大輔県議、後援会長に中田安彦中部地区医師会長が就く。日本商工連盟沖縄地区や市建設業者会など企業、団体も支援する。青年部や女性部大会のほか、12日には総決起大会を開いた。

 市内に5カ所の拠点を構え、毎朝交通量の多い交差点で手振りを続ける。支援する市議や公明の支持者らが地域回りを徹底。竹下亘総務会長や二階俊博幹事長ら自民党の国会議員が続々と沖縄入りし、市内外の企業を回って基礎票固めに奔走するなど、安倍政権の全面支援も受ける。

 野党市議9人の支持を受け、「市民が主役の沖縄市」をキーワードに市政刷新を訴える諸見里氏の陣営。共同代表に衆院議員の玉城デニー氏らが就き、選対本部長を仲村未央県議が務める。労働組合や一部業者も支援する。女性部大会や業者関係者との懇談会を開き、今後総決起大会に相当する大演説会を予定する。

 毎朝各地で手振りをしたり、ポイント演説をしたりして支援を訴える。自身は地域や自治会で数十人規模の懇談会を各地で開くほか、市議や県議と共に持ち回りで地域を回る「どぶ板選挙」を徹底し、票の掘り起こし、知名度向上を図る。今後国政野党の国会議員も応援に駆け付ける。

 桑江氏は15日午前8時半から胡屋十字路で出陣式を行い、諸見里氏も同8時半からコザ十字路で出発式を開く。
 市の選挙人名簿登録者数は14日現在、11万171人(男性5万2496人、女性5万7675人)。