桑江氏が再選 諸見里氏に1万5152票差 沖縄市長選


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沖縄市長選で2期目の当選を確実にし、支持者と万歳をする桑江朝千夫氏(前列左から4人目)=22日午後10時7分、沖縄市久保田の選挙事務所(中川大祐撮影)

 【沖縄】任期満了に伴う第12回沖縄市長選は22日、投開票され、無所属現職の桑江朝千夫氏(62)=自民、公明、維新推薦=が3万2761票を獲得し、無所属新人で前市議の諸見里宏美氏(56)=社民、共産、社大、自由、民進、希望推薦=を1万5152票差の大差で破り、2期目の当選を決めた。同市長選の過去最多得票数を得た。桑江氏は、1万人規模の多目的アリーナの建設など経済活性化策を政策の目玉に、国政とのパイプも強調して幅広い支持を得た。投票率は47・27%で、1974年の第1回市長選以来、最低を記録した。

 諸見里氏の得票は1万7609票だった。県政野党の自民は、県内第2の都市での勝利で、秋に予定される県知事選に大きな弾みをつけた。翁長県政を支える政党にとっては、県政の継続に向けて態勢の立て直しを迫られる結果となった。

 選挙戦は多目的アリーナ建設の是非や待機児童の解消策、米軍嘉手納弾薬庫の知花地区への一部施設移転などが争点となった。

 桑江氏は多目的アリーナの建設によってバスケットボールのワールドカップ誘致に成功したことなど、実績を強調。泡瀬沖合埋め立てによる東部海浜開発事業を成功させることで「県全体の観光、経済の活性化に貢献できる」などと市政の継続を訴えた。

 桑江氏は、安倍政権の全面的な支援を受け、期間中は県内外の自民、公明の国会議員らが沖縄市入り。推薦を受けた維新も含め、企業・団体などの票を固めたほか、無党派層からも一定の支持を得た。

 投票率は前回14年を10・46ポイント下回った。これまでの最低は10年の51・03%で、今回初めて50%を下回った。

 桑江氏の得票は1998年に初当選した仲宗根正和氏の3万960票を超え、同市長選の過去最多得票数だった。

 沖縄市の当日有権者数は10万7710人(男性5万1272人、女性5万6438人)。