はしか影響で沖縄旅行取り消し823人 半数は台湾客 沖縄県「予防接種受けていれば安心」


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はしか予防のため混合ワクチンを接種する子ども=本島南部の小児科医院

 沖縄県内ではしか(麻疹)の影響とみられる旅行のキャンセル件数が、23日午後8時現在で計823人に上ることが県観光振興課のまとめで分かった。20日時点から500人増となり、影響が拡大している。一方、県地域保健課によると23日の検査では新たな患者の発生はなかった。これまでに判明した患者数は70人で、そのうち37人は完治しているとみられる。

 キャンセル数の内訳は台湾の旅行客が440人と半分を占め、香港が109人と続いた。旅行会社を通じて確認されたのは203人、県内ホテルで確認されたキャンセル人数は58人、その他は13人だった。県は24日、沖縄観光コンベンションビューローなどと会議を開き、対応状況などを情報共有した。

 影響の広がりについて嘉手苅孝夫県文化観光スポーツ部長は「予防接種を適切に受けていれば、安心して沖縄観光を楽しんでもらえる。ゴールデンウイークも間近に控えており、きちんとした情報を発信していきたい」と語った。

 県保健医療部は、1~23日の間に県内の薬品卸業者5社から医療機関に出されたはしかのワクチンは約3万1千本と明らかにした。6カ月~1歳未満の乳児など子どもへのワクチンは確保できているといい、早めの接種を呼び掛けている。