地元客には物足りない? 沖縄・国際通り


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国内外から多くの観光客が訪れる国際通り

 沖縄県那覇市国際通り県庁駅前商店街振興組合が同市久茂地の商業施設「パレットくもじ」周辺で県内地元客と国内観光客、外国人観光客の3者に実施したアンケートの調査結果をこのほどまとめた。国際通りの満足度については国内観光客の8割と外国人観光客の9割が「大変満足」か「満足」を選んだのに対し、地元客は4割にとどまった。アンケートからは地元客の集客に課題があることが浮き彫りになった。

 アンケートは、パレットくもじに大屋根を設置する案が上がっていることを受けて実施した。2017年11月25、28、29日の3日間、正午から午後8時までにパレットくもじ1階正面入り口で聞き取りで行った。237の回答が得られ、内訳は県内が120、国内観光客が57、外国人観光客が60だった。

 来街者の交通手段は地元客の7割、国内観光客、外国人観光客の8割が公共交通利用と徒歩だった。

 国際通りの満足度について、地元客で最も満足度が高かったのが商店街の雰囲気(35・1%)だった。国内観光客では本土とは違う文化を味わえることへの満足度が59・6%と最も高かった。海外観光客では街並の雰囲気に満足している人が63・3%と最も多かった。一方、不満な点について、地元客は駐車場に不便を感じている人の割合が最も多く68・4%、国内観光客は公衆トイレの数が不満とした割合が29・8%で最も多かった。外国人観光客ではごみ箱の数が不満だとした声が25%で最も多かった。

 活性化に必要なものとして、地元客と国内観光客は「イベント開催」を挙げる割合が最も高く、海外観光客は「Wi―Fiの充実」を挙げた人が多かった。

 パレットくもじ前の大屋根設置について、地元客では「とても必要」と「必要」が81・7%、国内観光客は「とても必要」と「必要」が82・4%、外国人観光客は「とても必要」と「必要」が71・7%で、必要だとする声が大半を占めた。

 調査結果を受けて同組合は、パレットくもじを公共交通のハブとなるように環境整備をすることや、那覇市歴史博物館や新市民会館などを活用した文化、芸能の発信エリアとしてのイメージが必要とする提案を示した。