米より県民の声聞いて カナダ元外交官 グリーンバーグさん 辺野古新基地へ異議


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辺野古の海上抗議行動に参加したテリー・グリーンバーグさん(右)と妻の洋子さん=5日、名護市辺野古沖

 名護市辺野古で進められている新基地建設を阻止しようと、カナダの元外交官でバンクーバー在住のテリー・グリーンバーグさん(72)が5日、妻の及川洋子さん(59)と海上抗議行動に初めて参加した。オイルフェンス越しに市民と警備隊が対峙する現状を目の当たりにしたグリーンバーグさんは「米軍の軍事強化のために日本人同士が衝突する理不尽さにショックを受けた」と語り、県民の民意に反する基地建設の強行は、日米両政府による「沖縄差別、いじめでしかない」と批判した。

 グリーンバーグさんはカナダの外務省に勤め、大阪や横浜に計12年滞在した経験がある。退職後はユダヤ人である自身のルーツに関わるパレスチナ人の支援活動に携わる。昨年洋子さんと来沖した際に、戦後も続く過重な基地負担、軍事強化につながる辺野古新基地建設の実態に憤りを覚え、今回抗議の声を上げる決意をした。
 グリーンバーグさんは「新基地建設の最大の目的は米国の軍事力強化で、決して沖縄や日本を守るものではない」と指摘。日本政府に対し「米国より沖縄県民の声を聞いて」と訴えた。