大人も子どもも全力 伝統角力に白熱 名護市・辺野古


社会
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辺野古区沖縄角力大会で組み合う子どもたち。女の子も果敢に挑んだ=6月2日、名護市辺野古

 【名護】名護市辺野古で100年以上続く沖縄角力の大会が2日、辺野古前ヌ浜特設会場で催された。地元住民だけでなく、全島から集まった沖縄角力の選手や、隣接する米軍キャンプ・シュワブの軍人が参加し、白熱した取組を繰り広げた。

 地元の子どもたちが参加する小中学生の部では、5歳から中学3年までの男女が参加。負けて悔し泣きする子もおり、盛り上がりを見せた。少学1~2年の部で優勝した久辺小2年の古波蔵豪君(7)は「うれしい。普段は学校で走ったりしてる」と笑顔を見せた。

 地元辺野古の青年らとシュワブの軍人らによる交流試合では、辺野古区が9連覇を果たした。辺野古区は先鋒、次鋒で黒星を喫し、大将戦までもつれ込んだのは約6年ぶり。中堅、副将、大将戦で逆転した。中堅の宮城武史さん(23)が「緊張したが9連覇が懸かっていた」と踏ん張りを見せた。大将の徳田真一さん(33)は「負けられなかった。相手の力も強いので投げられないように腰を落として挑んだ」と語り、9連覇に安堵(あんど)の表情を見せた。

 主催した辺野古区青年会の佐久本義也青年会長は「戦前から続く行事で、交流と辺野古区の活性化を兼ねている。今後も継承させていきたい」と語った。