まとめサイト、がん闘病中の知事を中傷 批判集中で記事は削除


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 膵臓(すいぞう)がん切除の手術後、化学治療を続ける翁長雄志知事が23日の沖縄全戦没者追悼式で脱帽して平和宣言を読んだ姿について、インターネット上で中傷した反応をまとめて掲載するサイトが、24日までに複数確認された。匿名で書き込まれた心ない中傷を不特定多数へ拡散する状況に、抗がん剤治療経験者と称する人からは「がん患者への侮辱だ」と批判の声が上がっている。

 ニュースやネット上の反応を掲載するサイト「アノニマスポスト」は23日付で「【超速報】」と題し、平和宣言を読んだ際の映像も合わせ、脱帽し頭髪がない知事の姿を中傷した表現を並べた。24日午前には削除されていたが、同日午後9時までに理由や謝罪などは掲載されていない。

 このサイトを読んで、便乗して中傷コメントを投稿する人も相次いだ。一方、中傷を批判する人もおり、ツイッターでは「私は乳がん手術後の抗がん剤で脱毛してつらい思いをした。翁長知事だけでなく全ての(脱毛あるなしに限らず)がん患者への侮辱だ。許せない」と怒りの声も上がった。

 他に「保守速報」や「えら呼吸速報」などのサイトでも、中傷がまとめて掲載された。