女子ライトフライ級・天海、故郷で必勝誓う 来月29日、宜野湾市で初防衛戦


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7月29日の試合へ向け意気込む(左から)WBO女子世界ライトフライ級王者の天海ツナミ(山木ジム)、勝又プロモーションの勝又洋代表、初代日本女子フライ級王者の池本夢実(琉球ジム)=27日、宜野湾市の琉球ジム

 世界ボクシング機構(WBO)ライトフライ級の王者で沖縄県うるま市出身の天海ツナミ(東京・山木ジム)が地元で行う初防衛戦(7月29日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター)を前に27日、県内の関係者らへタイトル獲得を報告し、約10年ぶりとなる県内での決戦へ向け「ずっと沖縄でやりたいと思っていた。家族や親戚、友人に良いところを見せたい」と必勝を誓った。琉球大学4年で日本女子フライ級初代王者の池本夢実(琉球ジム)のオープン試合も同時開催される。池本はKO勝ちへ意欲を示した。

 天海はうるま市出身で小学校から鹿児島県で育った。3月のタイトルマッチではTKO勝ちし、2階級制覇に成功。5年8カ月ぶりに王座に返り咲いた。この一戦は序盤の劣勢を得意の守備から持ち直し、「相手の勢いにのみ込まれなかった」と落ち着いた試合運びができたと振り返る。プロデビュー14年目を迎え、現在のコンディションも「いつもと変わらない」と頼もしい。

 初防衛戦の相手となるグレッチェン・アバニエル(フィリピン)は元WIBA世界ミニマム級王者。今回は階級を一つ上げてきた。天海は「足を使い、死にもの狂いで倒しにくるだろう」と警戒する。しかし「守備には自信がある。得意のジャブをコツコツ当てて、好機に一気に攻めたい」と自信を見せる。

 一方、右ファイターの池本はこれまで6戦5勝1敗。県内での試合は2連勝中だ。3月に日本女子フライ級初代王者となり「追われる立場となって、責任を感じてきた」と話す。相手のフィリピン人選手はOPBF東洋太平洋女子フライ級のタイトル戦経験者。ベルトは懸からない戦いだが、「KO勝ちすれば、高く評価され、世界戦を組んでもらえることも考えられる」と貪欲に勝ちを狙う。「相手は前にどんどん出てくる。後ろに下がらず、落ち着いて戦って、勝ちたい」と強気で臨む。