辺野古の柵設置 夜中の作業に市民ら反発「抗議する場所を奪うやり方、卑怯」


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 周子
米軍キャンプ・シュワブゲート前に新たに設置された柵や交通規制材=15日午前6時半すぎ

【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局は14日午後11時ごろ辺野古にある米軍キャンプ・シュワブのゲート前に新たな柵を設置した。
 15日午前6時までに作業を終えた。

 15日午後2時までにゲート前を訪れた市民からは「夜中に作業をするなんて卑怯(ひきょう)だ」などの声が上がった。

 沖縄防衛局は約40メートルにわたって新たな柵を設置。柵と車道の間には交通規制材(バリロード)42個を設置した。

 柵とバリロードが設置された場所はこれまで、新基地建設に抗議する市民らが座り込んでいた場所だった。

 柵の設置を報道で知り、那覇市からゲート前に駆けつけた親盛節子さん(66)は「市民が抗議する場所を奪うようなやり方だ。みんなが寝静まった夜中に柵設置をするのは卑怯だ」と語気を強め、「反対するものに対して徹底的に攻撃する今の政府の思惑が見える。本当にひどいやり方だ」と憤った。

 午後1時ごろ、ゲート前を訪れた県の吉田勝広政策調整監は「県民の諦めを誘い、分断を狙っているのだろう。国はいろいろとやってくるが、あきらめないことが大切だ」と話した。【琉球新報電子版】