「ニュース女子」で名誉毀損 辛さんがDHCと司会者の男性を提訴へ


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のりこえねっとの共同代表の辛淑玉さん(左)に謝罪する東京MXの伊達寛社長=20日、都内のホテル(のりこえねっと提供)

 【東京】ヘイトスピーチ(憎悪表現)反対団体「のりこえねっと」共同代表の辛淑玉(しんすご)さんは20日、都内の衆院議員会館で会見し、沖縄の基地建設への抗議行動を巡る人権侵害のテレビ番組「ニュース女子」を制作したとして、DHCテレビジョンと番組の司会だった長谷川幸洋元東京新聞論説委員を名誉毀損で提訴する考えを明らかにした。同日、番組を放送した東京メトロポリタンテレビジョン(東京MX)の伊達寛社長が辛さんに謝罪した。東京MXは20日夕の番組で、社長が謝罪した事実を放送した。本紙取材に対して、検証番組の放送の予定はないと回答した。

 辛さんは会見で「本丸は(番組制作者の)DHCテレビジョン。裁判に持ち込むのに長引かせてはならないと謝罪を受けたが和解ではない」と述べた。謝罪の際に伊達社長に対し、沖縄にも謝罪すべきと指摘したが回答はなかったという。

 東京MXの「お詫(わ)び文」は後藤亘会長と伊達社長の連名で、人権侵害を認定した3月の放送倫理・番組向上機構(BPO)の指摘を引用しながら「真摯(しんし)に反省し、社内で策定した再発防止策を推進するとともに、当番組の放送によって辛淑玉様を深く傷つけたことを深く反省し、お詫びする」と謝罪している。