氷のリンクに南国の風 上地さん、アイスショー出演へ 沖縄へ感謝込め「三線の花」


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振付師の宮本賢二さん(左)と肩を組む上地悠理花さん=10日、南風原町のスポーツワールドサザンヒル(上地悠理花さん提供)

 沖縄県出身で、現在は福岡県を拠点にフィギュアスケート選手として活動する上地悠理花さん(22)が24~26日の間、横浜市で開かれるアイスショー「フレンズオンアイス2018」に出演する。応募出演枠の1枠に選ばれ、大観衆の下、ソロナンバーを滑る。荒川静香さん、高橋大輔さんら国内外の著名なフィギュアスケーターと共演するアイスショーで、上地さんが選んだ曲はビギンの「三線の花」。幼い頃からフィギュア選手に憧れてきた上地さんが氷のリンクに南国の風を吹かせる。

 上地さんは11歳でスケートを始めた。フィギュア選手に憧れ、両親が仕事の合間に送り迎えをして、糸満市の自宅から、南風原町にあるスケート場まで週に6回通ったという。福岡県の高校に進学し、現在は福岡大学でフィギュアスケートを続けている。

 琉球新報の取材に応じた上地さんは「出演できることにまだ実感がわかない。憧れの場所で、憧れの人たちの前で滑れるなんて夢のようだ」とうれしそうに語る。7月末に出演が決定し、振付師の宮本賢二さんと曲と振り付けを決めたという。

 三線の花を選曲した理由について「私を育ててくれた沖縄に『ありがとう』と伝えたかったから」と語る。現在大学4年生で、来年からは就職のため、選手を引退するという。「沖縄ではスケートができる環境は限られている。それでも、『沖縄の人に夢と感動を伝えよう』と目標を持ってスケートを続けてきたかいがあった。最後に感謝を伝える場をもらえた」と語り、迫る大舞台に向けて意気込む。