米軍北部訓練場跡に空包 チョウ研究者宮城さん発見 「県道近く異常」


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米軍北部訓練場跡地で発見した空包=21日、国頭村安田

 【国頭】沖縄県国頭村安田の米軍北部訓練場返還跡地で21日、米軍のものとみられる連なった未使用の空包7発が見つかった。発見場所から約50メートル先に県道2号がある。チョウ類研究者の宮城秋乃さん(39)は「空包とはいえ、一般車両が通る県道近くで米軍の弾が見つかる状況は異常だ」と話した。宮城さんと本紙記者が山を散策中に発見した。

 北部訓練場の一部が返還された後、沖縄防衛局は約1年かけて不発弾を含む廃棄物の撤去や汚染物質を取り除く作業を実施した。しかし、作業終了後も返還地からは未使用の訓練弾や空薬きょう、弾薬箱などが見つかっている。

 空包7発が見つかったのはヘリコプター発着帯「LZ1」があった場所の近く。周辺には大量のCレーション(野戦糧食セット)の袋や使用後の発煙筒なども複数あった。

 宮城さんは「沖縄防衛局は撤去作業を終了したと言っているが、跡地には米軍に関連するごみが多くある。責任が果たされていない」と指摘した。沖縄防衛局は本紙の取材に対し「返還跡地で廃棄物などが確認されれば、関係機関や所有者と調整の上、適切に対応する」としている。