石川真生さん「大琉球写真絵巻パート5」 沖縄の怒り新作23点に


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ギャラリートークで撮影秘話を語る写真家の石川真生さん=21日、那覇市久茂地の那覇市民ギャラリー

 沖縄の歴史の一場面を創作と実際の写真でつづる、写真家石川真生さんの「大琉球写真絵巻パート5」が21日、那覇市久茂地の那覇市民ギャラリーで始まった。26日まで。

 2014年にスタートし、年に1度のペースで発表してきた「大琉球写真絵巻」。今回は昨年秋から今年はじめにかけて立て続けに起こった米軍ヘリの不時着炎上事故や不時着事故、部品落下などをモチーフにした新作23点を撮影。会場にはパート1~4も含む全112点が展示されている。

 撮影は関係者や知人に石川さんが依頼し演じてもらったり、出演者に考えてもらったりした創作写真もあれば、米軍ヘリが不時着炎上した東村高江の地主に対して米軍が贈った「感謝状」そのものの写真などもある。

 ギャラリートークでは、石川さん自身が約1時間半、撮影への思いや裏話を披露。「沖縄は言葉も文化も奪われ、基地も押し付けられている。怒りながら撮っている。沖縄の生きざまを撮り続けたい」と語った。

 東京在住の大学生、藤崎陽友(ようすけ)さん(21)は「創作について最初抵抗があったが、(石川さんの)話を聞いて演じている人の思いが大事にされていると見方が変わった」と語った。

 ギャラリートークは毎日午後2時から。入場料は千円(高校生以下は無料)。