玉城氏が知事選出馬を正式表明 翁長氏の遺志継ぎ「知事の強さ、思いは県民の胸に刻まれている」


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沖縄県知事選への出馬を正式表明する玉城デニー氏=29日午後4時すぎ、那覇市大道の沖縄ホテル

 沖縄県知事在任中の8日に死去した翁長雄志氏の後継候補として県政与党などが出馬を要請した衆院議員の玉城デニー氏(58)が29日、那覇市のホテルで記者会見し、9月30日投開票(同13日告示)の県知事選への出馬を正式に表明した。
 
 玉城氏は「自立と共生の沖縄を目指す。生まれてくる子どもたち、あすを担う若者たちに平和で真に豊かな沖縄、誇りある沖縄、新時代沖縄を託せるよう全力疾走で頑張る」と述べた。

 県知事選は玉城氏と、既に出馬を表明している前宜野湾市長の佐喜真淳氏(54)の事実上の一騎打ちとなる。
 
 会見に先立ち、玉城氏は県政与党や労働組合などでつくる調整会議の照屋大河議長に対し出馬要請への受託を伝えた。
 
 玉城氏は辺野古新基地建設阻止を貫いた翁長氏に触れ、「県民が持つ力を誰よりも信じ、揺らぐことのない決意が県民とともにあることを最期の瞬間まで、命懸けで私たちに発し続けた知事の強さ、思いは県民の胸の奥に確かに静かに刻まれている」と述べた。

 一方、「知事が誰よりも望んだ心を一つにすることへの、心ない攻撃がある。民意、地方自治を踏みにじる形で辺野古新基地建設を強行するこの国の姿だ」と批判した。県が手続きを進める辺野古埋め立て承認の撤回については「全面的に支持する」と述べた。
【琉球新報電子版】