メディア討論会 佐喜真氏不参加 JC主催には参加方針


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
佐喜真淳氏

 30日投開票の沖縄県知事選に立候補を予定する前宜野湾市長の佐喜真淳氏(54)の陣営は1日、沖縄県政記者クラブが主催する立候補予定者討論会への参加を断る方針を決めた。佐喜真氏側は「異例の超短期のため日程がつかない」との理由で、マスコミ各社が個別に主催する討論会や対論番組にも一切出席・出演しない対応を取っている。

 陣営では佐喜真氏へのインタビューについても直接面談ではなく、文書で提出された質問に文書で回答する方式で応じるとしている。一方で、日本青年会議所(JC)沖縄ブロック協議会が主催する公開討論会だけには出席するという。

 波平恒男琉球大教授(政治学)は「できるだけ自分の考え方や政策を知ってもらうには討論会が効率的というのが一般的であり、有権者に伝える媒介者としてマスコミの役割も大きい。時間がないという理由は説得力がない」との見方を示す。その上で「言葉で説得するのが民主主義の原点だが、最近の政府と沖縄の間の関係にも見られるように議論や対話が失われ、水面下の誘導政治を是とするような風潮がある」と指摘した。

 佐喜真氏らの知事選出馬表明を受け、本紙など複数の県内メディアがそれぞれ公開討論会や対論番組への参加を申し込んでいた。