辺野古県民投票、条例制定を請求 市民、県に署名9万2848筆提出


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「辺野古」県民投票の会の元山仁士郎代表から県民投票条例制定の請求を受ける謝花喜一郎副知事(右)=5日、県庁記者クラブ

 沖縄の米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古埋め立ての賛否を問う県民投票実施を求める「『辺野古』県民投票の会」(元山仁士郎代表)は5日、条例制定を知事職務代理者に直接請求した。職務代理者の富川盛武副知事が20日以内に県議会を招集し、条例案を提案する。

 元山代表らはこの日、県庁を訪れ、条例案と署名簿を県に提出した。元山代表は「県議が真剣に民意を酌んで条例案を審議し、速やかに可決・制定すること、県民投票の早期実施と市町村の円滑な協力に期待する」と語った。

 条例案を受け取った謝花喜一郎副知事は「短期間に多くの署名が集まり、(死去した)翁長知事も大変喜んでいると思う」と語った。同会が集めた県民投票条例制定を求める署名は、市町村選挙管理委員会の審査の結果、有効署名数は41市町村で9万2848筆に上った。総署名数は10万950筆だった。押印漏れなどが無効となった。

 県議会に提出する際、知事職務代理者は意見を付ける。ただ、趣旨は変えずに字句や表現の修正にとどまる見込み。県議会に条例案が提出されると、県民投票の会の代表者が県議会で意見を述べる機会を得る見通しだ。条例案通りに可決した場合、公布後6カ月以内に投票を実施する。県民投票の会が出した条例案は、名護市辺野古の米軍基地建設のための埋め立てに、賛成か反対かを選ぶ形式だ。いずれか過半数の結果が投票資格者総数の4分の1以上に達した場合、知事はその結果を告示し、尊重しなければならないとしている。