「慰安婦タブー 深刻」 博物館関係者ら 沖縄で初の交流会


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平和のための博物館・市民ネットワーク全国交流会で報告する登壇者=8日、那覇市安里のひめゆりピースホール

 平和活動をしている博物館関係者や市民が情報交換する「平和のための博物館・市民ネットワーク全国交流会」が8日、那覇市安里のひめゆりピースホールで2日間の日程で始まった。今年で17回目を迎える同会には、全国各地の博物館や平和記念館の関係者ら約35人が参加した。沖縄での開催は初めて。

 活動報告会では、女たちの戦争と平和資料館(wam)の池田恵理子名誉館長が「慰安婦問題のタブー化や自主規制の傾向は、教育界やメディアでも深刻になっている」と指摘。事例として日中韓3カ国の「平和絵本シリーズ」で、慰安婦をテーマにした絵本が日本では長い間、出版されなかったが、今年『花ばぁば』の題名で出版された。

 2日目の9日は糸満市伊原のひめゆり平和祈念資料館で開催され、原爆の図丸木美術館の岡村幸宣専務理事ら3人が活動を報告し、参加者はひめゆり学徒隊「最期の地」となった荒崎海岸や山城本部壕など県内の戦跡を巡る予定。

 同会は、1996年に設立された。ひめゆり平和祈念資料館の普天間朝佳館長は2006年に加入した。