琉球新報社は15日、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に伴う新基地建設に反対する海外識者「103人声明」の取り組みに対し、池宮城(いけみやぐしく)秀意記念賞を贈った。那覇市泉崎の琉球新報ホールで贈呈式とシンポジウムが行われ、約300人が来場した。
琉球新報社の玻名城泰山社長から、声明に賛同した識者を代表してアメリカン大学教授のピーター・カズニックさん=米国=と、詩人で小説家のジョイ・コガワさん=カナダ=に賞状と副賞100万円、記念品が手渡された。声明の取り組みで主導的な役割を果たしたカズニックさんは「沖縄の皆さんの闘いは軍事主義と闘う世界の人たちに勇気を与えた。この賞は皆さんと一緒に受けた賞だ」と述べた。
玻名城社長は「沖縄が孤立していないことを示した。県民に勇気と希望を与えた」と祝辞を述べた。また県の池田竹州知事公室長は富川盛武副知事の代読で「声明の発信で、沖縄の現状が世界に伝わった。引き続き国際的な理解促進に協力願いたい」と述べた。
シンポジウムには、選考委員の勝方=稲福恵子さんもカズニックさんらと共に登壇した。出席予定だった受賞者の一人の乗松聡子さん=カナダ=は体調不良のため欠席した。